アブサンというお酒をご存知だろうか?
今回は、芸術家たちに愛されたアブサンを作品と共に紹介します。
アブサンの歴史については、以下にまとめてあるので、興味がある方はみてください。
アブサンと芸術
アブサンはその成分から、インスピレーションを引き出すとされ、芸術家や小説家などにも愛されていました。
私が思うに、様々なアーティストは感性がとても繊細で敏感だからこそ、美しい絵や音、文章を描くことが出来るのだと思います。
それ故、精神のバランスを保つのに何かの助けが必要で、アルコールやマリファナなど依存性が高く現実逃避してくれる物を求めていくのかなと。
アブサンが当時の芸術家に愛されていたこともそれが理由かと思います。
また、アブサンを愛する人をアブサニストと呼びます。
それでは、アブサニストの作品をご紹介していきます!
1. エドガー・ドガ:アブサントを飲む人
出身:フランス
職業:画家
作品名:アプサントを飲む人(カフェにて)
フランスの朝のカフェを切り取った作品です。
女性の前には、緑の妖精アブサン。
女性の目はお世辞にも輝いているとは言えませんね。
当時フランスのアルコール依存症やアブサン中毒を象徴した作品だと思います。
というのは精一杯で、サイゼで始発を待っている人たちに見える私は芸術のセンスはないのでしょうか。。
2. フィンセント・ファン・ゴッホ
出身:オランダ
職業:画家
作品名:アブサンのある静物
有名な作品、「ひまわり」や「星月夜」を描いたゴッホもアブサニストとして有名です。
この作品は、フランスパリで描かれた油絵です。
一杯目なのか、はたまたいっぱい飲んでいるのか・・アブサンが日常にあることが想像できます。
彼の死因の一つとして、アブサン中毒がありますが信憑性が低いとのこと。
3. パブロ・ピカソ:アブサンを飲む女性①
出身:スペイン
職業:画家・素描家・彫刻家
作品名:アブサンを飲む女性
ピカソさんのアブサンが入っている作品。
しっかりとアブサンが描かれていますね!当時の飲み方も参考になります。
そして彼女の目線にはアブサンが。
うーん、今晩のおかずを考えてるのでしょうか・・
4. パブロ・ピカソ:アブサンを飲む女性②
出身:スペイン
職業:画家・素描家・彫刻家
作品名:アブサンを飲む女性
こちらもピカソさんの1901年に作られた作品です。
耳に手を当てた女性(男性?)が描かれています。
手元には緑の妖精、アブサンもしっかりと。
緑の妖精さんの声を聞いていますね。
5. ヴィクトル・オリヴァ:アブサンを飲む男
出身:チェコ
職業:画家
作品名:アブサンを飲む男性
緑の妖精がしっかりと描き出されているこの作品は、アブサン中毒を表してるのかと。
悪魔のささやきですね。
または、終電間際に駆け引きをする男性のようにも見えますね。
アブサンと小説
太宰治:人間失格
太宰治の人間失格にも実はアブサンは出てきます。
その描写がこちら。
飲み残した一杯のアブサン。
自分は、その永遠に償い難いような喪失感を、こっそりそう形容していました。
絵の話が出ると、自分の眼前に、その飲み残した一杯のアブサンがちらついて来て、ああ、あの絵をこのひとに見せてやりたい、そうして、自分の画才を信じさせたい、という焦燥にもだえるのでした
喪失感が伝わりますね。
今までの芸術家方の絵をみても、共通しているのは、「喪失感」。
アブサンというお酒は、飲んでいる時の幸福感、そして飲み終えた後の喪失感が感じられるのではないでしょうか。
始まりがあれば、終わりもある。そういうことを気づかせてくれるお酒、今夜どうですか??