
- リキュールとは?
- リキュールの原料/種類
- リキュールの製造方法
- リキュールの覚えておきたい銘柄
- 【番外】発泡酒に書いてあるリキュールって?
こんにちは、元バーテンダーのひょーがです。
リキュールって聞いたことあるけどどんなお酒かご存知でしょうか?リキュールはカクテル作りには欠かせないお酒なのです!
今回は、種類がたくさんあるリキュールを分かりやすくご紹介します。
前半ではリキュールの基本知識、後半では最低限覚えておきたいリキュールの銘柄もご紹介しているので最後までご覧ください!
リキュールとは?
お酒を大きく分けて区分すると、「醸造酒」「蒸留酒」「混成酒」があります。リキュールはこの中の「混成酒」に当たるお酒です。
- 醸造酒:ビールやワイン。酵母を発酵して作るお酒
- 蒸留酒:醸造酒を蒸留機で蒸留して作るお酒
- 混成酒:醸造酒や蒸留酒をハーブや果実で浸出したお酒
果実やハーブを使用して作られるので、原料由来の味を楽しめるお酒なのです。
なので、メロン味のリキュールや、バナナ味のリキュールなどのフルーツリキュールも豊富にあり、甘くフルーティなカクテルを作ることが出来ます♪
リキュールの由来
リキュールの由来は、スペインの錬金術師が作った「リケファセレ」というお酒が由来とされており、スペイン語で「溶ける」という意味があります。
日本でのリキュールの定義
日本ではリキュールの定義が曖昧で、「酒類と糖類を原料とした酒類でエキス分が2度以上のもの」と定義付けられています。
ちなみに他の国でのリキュールの定義は、
アルコール・ブランデー・ジンなどの蒸留酒を用いて、砂糖を2.5%以上含んでいるもので、果実や花・生薬などのジュールあるいは天然フレーバーを使って作ったアルコール飲料
■EU諸国
アルコール分が15%以上で、糖分を1リットルあたり100g以上含むものをリキュールとする。さらに糖分が1リットルあたり250g含まれているものはクレーム・ド・カシス飲み400g以上含まれていなければならない
と、かなり具体的に定義づけられていますね!
日本では梅酒やサワー類もリキュール類に含まれています。たまにビールにも「リキュール」と書いてありますが、最後にその理由をご紹介しますね!
リキュールの製造方法
原料の抽出方法には主に4つあります。
1.蒸留法
蒸留酒に香味成分を入れ、蒸留しさらに着色や甘みをつけて作る方法です。
2.浸漬法
蒸留酒に香味成分を浸して蒸留酒に香りを移す「冷浸法」と、香味成分を温水に浸けて温度が下がったら原料の蒸留酒に加えて浸透させる「温浸法」の2種類があります。古くから使われている作り方です。
3.パーコレーション法
香味成分を熱湯やスピリッツに循環させながら抽出する方法です。コーヒーの抽出方法を用いた作り方です。
4.エッセンス法
天然エッセンスや人工エッセンスをベースの蒸留酒に溶かして、添加する方法です。リキュールの個性を強めたい時に使う作り方です。
ほどんどの場合いくつかの方法を組み合わせて抽出するのが一般的で、その後ベースの蒸留酒とブレンドします。銘柄により、その後樽熟成の工程が入り、ボトリングされます。
リキュールの覚えておきたい銘柄
リキュールの種類は大きく分けて4つあります。
- 果実系リキュール
- ハーブ系リキュール
- ナッツ・種子系リキュール
- 特殊系リキュール
1つずつみていきましょう!覚えておきたい代表銘柄も合わせてご紹介します。
1.果実系リキュール
覚えておきたい銘柄①コアントロー
コアントローは、ホワイトキュラソーとも呼ばれ、オレンジのエキスを使用したリキュールです。有名カクテルの「ホワイトレディ」「XYZ」「マルガリータ」「サイドカー」・・・などに必須なリキュールです。覚えておきましょう!
- 参考価格:¥2,100
- アルコール度数:40%
- 生産国:フランス
- おすすめの飲み方:カクテル・ソーダ割
>>コアントローを使ったカクテル6選!飲み方や特徴をご紹介します。
覚えておきたい銘柄②マリブ
マリブはココナッツリキュールです。トロピカルカクテルには欠かせなく、「マリブコーク」や「マリブミルク」は有名なカクテルですね。ホワイトラムをベースに、カリブ海のココナッツを原料としたリキュールです。
- 参考価格:¥1,600
- アルコール度数:21%
- 生産国:イギリス
- おすすめの飲み方:カクテル・コーラ割
覚えておきたい銘柄③パッソア
パッソアは世界初のパッションフルーツのリキュールです。甘酸っぱく、さっぱりと飲み口が良いリキュール。見た目もピンク色で綺麗なカクテルを作りたい時にとても活躍するリキュールでもあります。
- 参考価格:¥2,400
- アルコール度数:20%
- 生産国:フランス
- おすすめの飲み方:カクテル・オレンジ割
>>パッソアってどんなリキュール?味やパッソアを使用したカクテルをご紹介!
果実系リキュールは目にしたことがありませんか?よく飲食店には置いてあるリキュールです。
2.ハーブ系リキュール
少し癖のあるリキュールが多いという点で、お酒が好きな人が好むようなリキュールだと個人的に思います。
覚えておきたい銘柄④シャルトリューズ・ジョーヌ
シャルトリューズジョーヌは、「不老不死の霊薬」と言われているお酒です。フランスの修道院で作られ、ブランデーをベースに、シナモンやなつめグなどのハーブ類を130種類も加え樽熟成し作られます。
シャルトリューズは、主に黄色いジョーヌと緑色のヴェールの2種類があります。ジョーヌは蜂蜜を加え、甘いのが特徴で、ヴェールはスパイシーな味が特徴です。
- 参考価格:¥3,400
- アルコール度数:40%
- 生産国:フランス
- おすすめの飲み方:ソーダ割・カクテル
>>シャルトリューズっていうリキュール知ってる?飲み方・味をご紹介!
覚えておきたい銘柄⑤カンパリ
カンパリとは、イタリア産の苦味系リキュールです。よくレストランでも見かけるポピュラーなリキュールで、カンパリを使ったカクテルも多くありますね。
イタリアン系の料理とも相性がよく、カンパリソーダと合わせれば後味さっぱりと味わえることが出来る汎用性が高いリキュールです。
- 参考価格:¥1,900/750ml
- アルコール度数:25%
- 生産国:イタリア
- おすすめの飲み方:ソーダ割・カクテル
覚えておきたい銘柄⑥ペルノ
ペルノは、「アブサン」という禁断のお酒の代替品として誕生しました。アブサンとは、「ニガヨモギ・アニス・ウイキョウ」などを中心に様々なスパイスやハーブを調合した薬草系リキュールです。
しかし原料のニガヨモギに含まれる成分が、麻酔作用・嘔吐・幻覚などを引き起こし、販売停止になりました。ペルノはその成分を基準値までに抑え販売しているので、現在は安心して飲むことが出来ます。
かなり味の癖が強く、薬草系の香りも強くするので上級者向けのリキュールとも言えますね!
- 参考価格:¥2,700
- アルコール度数:40%
- 生産国:フランス
- おすすめの飲み方:水割・ソーダ割・カクテル
ハーブ系リキュールは以上になります。少し癖のありお酒を飲み慣れている人におすすめしたいリキュールと覚えていただければと思います。
3.ナッツ・種子系リキュール
覚えておきたい銘柄⑦ディサノーロ・アマレット
アマレットは、あんずの核を原料に作られます。杏仁豆腐の味をイメージしていただければ近いです。カクテルのベースによく使われ、たまにお菓子の風味づけにも活躍し、バニラアイスの上に垂らしたもします。
- 参考価格:¥2,300
- アルコール度数:28%
- 生産国:イタリア
- おすすめの飲み方:カクテル・ロック
覚えておきたい銘柄⑧カルーア
カルーアはコーヒーリキュールです。スピリッツに浸漬する前にコーヒー豆を焙煎することで、香ばしい風味があります。カルーアミルクで有名ですが、他のカクテルにも使える女性に人気なリキュールです。
- 参考価格:¥2,000/700ml
- アルコール度数:20%
- 生産国:アメリカ合衆国
- おすすめの飲み方:カクテル・ミルク割
覚えておきたい銘柄⑨フランジェリコ
フランジェリコはヘーゼルナッツのリキュールです。イタリアのフランジェリコという僧侶が作ったのが起源と言われ、ナッツの実を原料にカカオ豆・コーヒー豆・などを配合します、濃厚な風味が特徴的なリキュールです。
- 参考価格:¥2,600/700ml
- アルコール度数:20%
- 生産国:イタリア
- おすすめの飲み方:カクテル・ミルク割
4.特殊系リキュール
覚えておきたい銘柄⑩アドヴォカード
アドヴォカードは、ブランデーをベースとしたスピリッツに卵の黄身・砂糖・バニラなどを加えた口当たりの良いリキュールです。
飲むと口が達者になることから、オランダ語で「弁護士」を意味するのです。開封後は冷蔵庫で保存してくださいね!
- 参考価格:¥1,800
- アルコール度数:17%
- 生産国:オランダ
- おすすめの飲み方:カクテル・ミルク割
覚えておきたい銘柄⑪ベイリーズ
ベイリーズは、アイリッシュウイスキーをベースに様々なフレーバーを加え、クリームを配合して作られます。ウイスキーとクリームの組み合わせがデザートのような濃厚な風味を醸し出し、女性にも人気なリキュールです。
- 参考価格:¥1,800
- アルコール度数:17%
- 生産国:アイルランド
- おすすめの飲み方:カクテル・ミルク割
覚えておきたい銘柄⑫レッドベアエナジー
レッドベアエナジーはエナジー系リキュールです。強壮剤に入っている「タウリン」や「ガラナ」などが配合した、栄養ドリンクに似ているリキュールです。
レッドベアをレッドブル割ったカクテルや、コーラで割ったりして飲みます。栄養ドリンクがお好きな人におすすめのリキュールです。
- 参考価格:¥3,300
- アルコール度数:16%
- 生産国:ドイツ
- おすすめの飲み方:レッドブル割・コーラ割
【番外】発泡酒に書いてあるリキュールって?
スーパーのビールコーナーに「リキュール」と明記されているビールみたことないですか?
なぜリキュールに分類されるかというと、あのビールは麦芽を使用していないからです。ビールテイストの味になっているので、分類としては、「リキュール」になっています。
最近では糖質0やプリン体0も増えてきて、お財布に優しい価格帯なので、とても人気がありますよね!
もし今度見かけた際は、原料のところもみてください♪
終わりに
最後までありがとうございました。ここまで読んだ方は、リキュールは銘柄によりおすすめの飲み方が変わってくるのは分かると思います。今回ご紹介したリキュールはバーには大体置いてあると思うので、ぜひ探してみてください!
記事は以上になります。